ワルテルと天使たちと小説家

祝福の日の出



 ソーラが軽井沢に戻ってきた翌日の朝、朝焼けを背景に二頭を撮ろうといつもより早く起き出した。
 しかし、空は陰影のない雲に覆われ、朝焼けは期待できそうにもない。しかし、せっかく早起きしたのだからと薄暗い中、散歩に出た。

 東の空の低い辺りの雲が薄くなり、なんとも中途半端な朝焼けが見えた。どうせならもっと燃え上がればいいのに。せっかくソーラが帰ってきたのに。久々のツーショットなのに。

10_1219_8.jpg

 その中途半端な朝焼けも、また雲が厚くなり、徐々に消えていく。
 まあ、こんな日もあるさ。今日のところは諦めて帰ろうか。二頭を促して帰途についたとき、いきなり世界が明るくなった。厚くなっていたはずの雲が薄れ、そこから太陽が顔を出したのだ。

 まるでわたしのぼやきを聞きつけた空が、仕方がないな、ちょっとだけ太陽を拝ましてやると言っているようだった。
 太陽が森の上に昇りきると、また雲が厚くなり、なにも見えなくなった。その間、一分あるかないか。

「ソーラ、太陽もお帰りって言ってくれたぞ」

 わたしはソーラの頭を撫で、ぼくもぼくもとせっついてくるワルテルの頭を撫で、そして今度こそ本当に帰途についた。
 素敵な朝だった。

10_1219_7.jpg




  1. 2010/12/22(水) 09:57:15|
  2. 軽井沢 春夏秋冬
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軽井沢で犬とともに暮らしています。 Canon EOS 7Dが愛機。レンズはそこそこ。

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Author:walterb
 かつては夜の繁華街の住人。
 今は田舎暮らし。
 ネオンライトも雨上がりの森も、同様に愛す。

 冬が好きなのです。

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