ワルテルと天使たちと小説家

竜返しの滝にて



「思う存分運動させてやってください」
 トータス松本似の獣医さんがそう言った。まだ完全ではないが、ワルテルの脚は80%近く回復している。
 後は、運動させ、落ちた筋肉量を増やさせなければならない。

 クソ遠い愛知県まで毎月通ってきたが、それも今後は数ヶ月に一度で済む。

 早速というわけではないが、ワルテルたちを竜返しの滝に連れて行った。
 シッコとウンチを済ませた後で、リードを外してやる。
 ワルテルは待ってましたとばかりに歩きはじめる。わたしとソーラの先頭に立ち、パトロールし、ときおり、我々がちゃんとついてきているかどうか確認する。

11_0715_4.jpg

 その間中、ワルテルの尻尾は止まることなく揺れ続けている。
 楽しいなあ、楽しいなあ――揺れる尻尾はワルテルの気持ちの代弁者だ。

 滝壺に近づくと、木々の隙間から光芒が射しこんできていた。

「ワルテル、ステイ」
 声をかけると、ワルテルは一旦パトロールを中断する。わたしの指示に素直に従い、モデル業をこなす。
 その間も尻尾は揺れている。

11_0715_1.jpg

11_0715_3.jpg

 撮影が終わると、またパトロールだ。
 尻尾は揺れ続けている。

 滝壺の周辺はひんやりと涼しく、マイナスイオンに満ちて爽快だ。湿度が高いせいでワルテルたちの吐く息が白い。

 パトロール中のワルテルは好きにさせ、ソーラを相手に写真を撮った。
 すると、ずいぶん先を歩いていたはずのワルテルが戻って来た。

「ソーラ、父ちゃんとふたりきりでずるいぞ」

 そんな顔つきだった。

11_0715_5.jpg

 よかったな、ワルテル。また思う存分パトロールができるようになって。




 ちなみに、ソーラは水が恐いから滝壺での散歩は好きではない。川の水を飲むなどとんでもない。




  1. 2011/07/21(木) 10:13:22|
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軽井沢で犬とともに暮らしています。 Canon EOS 7Dが愛機。レンズはそこそこ。

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 かつては夜の繁華街の住人。
 今は田舎暮らし。
 ネオンライトも雨上がりの森も、同様に愛す。

 冬が好きなのです。

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