ワルテルと天使たちと小説家

ソーラの受難 1

 犬舎の車から降りたソーラは不安そうな表情を浮かべていた。
 病院が大の苦手なのだ。匂いだけでそこが病院とわかるのだろう。
 どうしてこんなところに連れてこられたのかしら、いやなの、いやなのー。
 そんな顔つきだった。

 わたしはカメラを構え、声をかけた。
「ソーラ」

 途端にソーラの表情が一変した。輝くような笑顔が浮かび、やがて真剣な目つきになって、リードを引っ張りながらわたしに向かって突進してくる。



 ぶこぶこ鼻を鳴らし、身体をくねくねさせてわたしにまとわりついてくる。
 ハグし、撫で、再会を喜び合った。

「ソーラ、ほら、あっちに母ちゃんとワルテルがいるぞ」

 そう言うと、今度はソーラはワルテルたちに向かって突進していく。
「母さん、ワルテルぅ、寂しかったのー!!!」

 しかし、待ち構えているのはワルテルだ。突進しているのはヒートが終わったばかりのソーラだ。
 ワルテルは喜ぶソーラそっちのけでソーラのお尻の匂いを嗅ぎ、へこへこをするためにのしかかろうとする。

「ひーん!!」
 ソーラの悲鳴が響き渡った。

 ああ、可哀想なソーラ……


 明日に続く(爆)

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  1. 2011/11/03(木) 09:14:41|
  2. Dog
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軽井沢で犬とともに暮らしています。 Canon EOS 7Dが愛機。レンズはそこそこ。

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Author:walterb
 かつては夜の繁華街の住人。
 今は田舎暮らし。
 ネオンライトも雨上がりの森も、同様に愛す。

 冬が好きなのです。

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