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ワルテルと天使たちと小説家

決断



 木曜日は所沢の病院に行く日だったが、前日になって予約をキャンセルした。来週の予約も一緒にだ。

 決断した。

 もう、抗癌剤は入れない。

 だったら、所沢の病院に行く必要がない。

 どんなに副作用が強くても、この抗癌剤を使っていれば、腫瘍も完全になくなります。
 そういう実例があるのなら迷い続けただろう。
 だが、組織球性肉腫に抗癌剤が効くということはまったく証明されていないのだ。わずかに効いた症例がいくつかあるというに過ぎない。

 効くかどうかわからない劇薬を飲ませ続けて、ワルテルの身体の健康な部分まで害するのか。
 効くかどうかはわからいけれど、副作用の心配のない身体に優しい治療を受けさせるのか。

 ふたつの選択肢を並べた場合、答えは自ずと決まってくる。

 不勉強にして実際にどうかはわからないのだが、人間の場合、効くという症例のない抗癌剤を患者に飲ませることはあるのだろうか?
 ないような気がするのだ。
 動物だから。
 それじゃ納得がいかない。

 ワルテルの病気が発覚してから、マージの時以上に癌や自然療法について勉強している。
 自然療法が魔法だとは思っていない。
 効くときもあれば、効かないときもあるだろう。だが、それは化学療法も同じだ。

 自分が癌になったら抗癌剤を飲むか?
 飲まないと思う。
 だったら、ワルテルの治療も自分と同じようにしてやろう。ただ、それだけのことだが、決断にはずいぶんと時間がいった。

 だが、決めた。もう、迷わない。

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 ワルテルは今、病院にいて、波動療法という治療を受けている。
 ドイツではじまった自然療法のひとつだ。
 話を聞くと、そのシステムは気功に驚くほど似ている。

 気功で思い出した。
 ある癌治療専門医の話。
 この医者は「代替療法、自然療法なんてインチキです、でたらめです、ある種の宗教みたいなものです」と全否定し、自分の患者にはがんがん抗癌剤を投与する。
 ある日ある時ある人がこの医者に聞いた。
「先生が癌になったら治療はどうするんですか? やはり抗癌剤ですか?」
「抗癌剤なんて絶対に飲まないよ」
 と医者は言った。
「じゃあ、どうするんですか?」
「そうだなあ、気功にでも頼ろうかなあ」

 裏を取ったわけではないので、ただの笑い話として読んで欲しい。こういう話もあるということだ。

 波動療法はめっちゃ気持ちがよくなるらしい。
 夕方迎えに行ったとき、あんなに病院に残されるのをいやがったワルテルがどんな顔をして出てくるのか、楽しみだ。

12_0322_2.jpg





  1. 2012/03/30(金) 11:33:11|
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軽井沢で犬とともに暮らしています。 Canon EOS 7Dが愛機。レンズはそこそこ。

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Author:walterb
 かつては夜の繁華街の住人。
 今は田舎暮らし。
 ネオンライトも雨上がりの森も、同様に愛す。

 冬が好きなのです。

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