ワルテルと天使たちと小説家

白いたくさんの骨



 今朝、ワルテルを荼毘に付してきた。

 くだらないセレモニーのない超シンプルな火葬。大勢のみんなにいただいた花束で飾り立てて送り出した。

 一時間半後、ワルテルは骨になった。綺麗な綺麗な白い骨。量も多く、大型犬用の骨壺に入りきらなかった。逝ったときの体重は20キロそこそこだったというのに。

 斎場の人も驚いていた。「これだけ骨が残る子は珍しいですよ」
 マージの時もそうだった。白いたくさんの骨。

 火葬に付き合ってくれた友人が言った。
「抗がん治療をすると、骨は緑っぽくなって、量も凄く少ないのよ」

 父ちゃんと母ちゃんの選択は間違ってなかったんだな、ワルテル。
 本当に綺麗な骨だ。本当にたくさんの骨だ。

 いたたにはならなかったもんな。だるかったとは思うけど、そんなに苦しくもなかったよな。
 最後の二時間は意識がなかったから、見た目ほど辛くはなかったはずだ。

 父ちゃん、最高のボスだろう?


 ずっと泣き続けていた母ちゃんも、シンプルな火葬と、骨になったワルテルを見て憑き物が落ちたように悲しみの呪縛から解き放たれた。
 綺麗に形の残った牙をティッシュにくるんで鞄に入れながら、「帰ってくるの待ってるからね、ワルテル」そう言ったあと、母ちゃんはもう泣かなくなったよ。

 本当に綺麗な骨だったなあ、ワルテル。




  1. 2012/10/09(火) 14:24:57|
  2. Dog
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:49

カレンダー

09 | 2012/10 | 11
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

プロフィール

軽井沢で犬とともに暮らしています。 Canon EOS 7Dが愛機。レンズはそこそこ。

walterb

Author:walterb
 かつては夜の繁華街の住人。
 今は田舎暮らし。
 ネオンライトも雨上がりの森も、同様に愛す。

 冬が好きなのです。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する