ワルテルと天使たちと小説家

ソーラ



 父ちゃんたちが泣きながらワルテルの最期を見守っている時、ソーラは離れたところで困ったような顔をしてこっちを見ていた。

 ワルテルが逝った後は、ワルテルの遺体を避けていた。どうしても近くを通らなければならない時は駆け足で通り過ぎた。

 ヒートが来てパンツをはかされたこともあるのだろうが、ずっと困ったような変な顔をしていた。

 マージが逝ったときのワルテルとは正反対だ。ワルテルは「おれの時代がやっと来たぜ」ってな感じだったから。

 ワルテルが骨になったら、ソーラは普通に戻った。
 なにを感じていたのだろう。なにを考えていたのだろう。

12_1009_2.jpg

 散歩の時はついワルテルのことを考えてしまう。
 ここで必ずシッコしてたんだよな。草むらに強引に入っていこうとして種だらけになっていつも大変だったんだよな。
 心ここにあらずになって、ふとソーラを見ると、ソーラの表情も沈んでいる。

 ごめんな、ソーラ。
 ソーラとの散歩だもんな。もっと楽しまなくちゃな。

12_1009_3.jpg

 ワルテルを荼毘に付した日の夕方、群れ全員で散歩に出かけた。
 母ちゃんにリードを持ってもらって、ソーラは嬉しそうだった。楽しそうだった。
 群れで行く散歩が大好きなんだ。ワルテルが散歩にいけなくなって、しばらくは本当に寂しそうだった。
 改造カートでワルテルも散歩に行けるようになると、本当に嬉しそうだった。

 今朝は久しぶりにリードを外せるところに散歩に行って、ソーラと追いかけっこをした。
 にっかにかできゃぴきゃぴのソーラがそこにいた。

 そうやってソーラは父ちゃんや母ちゃんの寂しさを癒してくれる。

12_1009_4.jpg

 ソーラ、どうした? だれもいないところをじっと見て……
 ああ、そうか。父ちゃんたちの目には見えないけど、きっとワルテルがパトロールしてるんだな。 

  1. 2012/10/11(木) 08:25:28|
  2. Dog
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軽井沢で犬とともに暮らしています。 Canon EOS 7Dが愛機。レンズはそこそこ。

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 かつては夜の繁華街の住人。
 今は田舎暮らし。
 ネオンライトも雨上がりの森も、同様に愛す。

 冬が好きなのです。

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