ワルテルと天使たちと小説家

Walter's bed



 本格的な夏の来訪を前に、ちょっとした模様替えを行った。

 その時、ワルテルのベッドをどうするか、父ちゃんと母ちゃんははたと考え込んでしまった。
 しまうべきだ。でも、なんだか後ろ髪を引かれる。
 ワルテルが三ヶ月近く横たわっていたベッドだ。そこにベッドがあるだけで、在りし日のワルテルの姿をありありと思いかべることができる。

 しまうべきか、そのままにしておくべきか……

 迷っていると、アイセがベッドに近寄ってきた。

「ん? 乗るか?」

 誘導してやると、アイセはベッドに乗った。そして、満足そうに眠りはじめた。

 そうか、このベッドが気に入ったか、アイセ。
 ワルテル、おまえのベッド、アイセに使わせてやってもいいかな?



「ぼく、寝たきりでそのベッド嫌いだったんだ。父ちゃんの好きにしていいよ」




 ワルテルの声が聞こえた気がして、アイセの寝顔を見ながら胸がいっぱいになってしまった。

13_0713_13.jpg



  1. 2013/07/18(木) 08:42:10|
  2. Dog
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軽井沢で犬とともに暮らしています。 Canon EOS 7Dが愛機。レンズはそこそこ。

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Author:walterb
 かつては夜の繁華街の住人。
 今は田舎暮らし。
 ネオンライトも雨上がりの森も、同様に愛す。

 冬が好きなのです。

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