ワルテルと天使たちと小説家

天寿を全うさせてあげる



 久々にさとりんちゃんからコメントがあった。
 リーベもまだ元気だとか。
 なんだか嬉しい。

 先日、文庫版『走ろうぜ、マージ』の見本が届き、母ちゃんが一冊を手に取った。
 実は母ちゃん、絶対号泣しちゃうからと、今まで読むどころか手に取ったこともなかったのだ。

「なんだか可愛い表紙ねえ」と呟きつつ、表紙を開いたその先に現れたのは、友達のみーちゃんが撮ってくれたマージの写真。
 それを見た瞬間、母ちゃんの目から涙が溢れ出した。

 想い出は消えない。薄れることはあっても消えない。
 ふとしたきっかけで想い出が鮮明になり、溢れ出し、胸を締めつける。

 母ちゃんは、マージの旅立ちに関して、父ちゃん以上に忸怩たるものがあったのだと思う。
 でも、マージのおかげでワルテルの看病、介護、看取りは悔いの残らないほど心を込めて全うすることができたはずだ。

 いつもいつも、犬たちからはなにかを教わる。
 人間は教わったことを、次のワンコたちとの暮らしに応用していくだけだ。

 今、父ちゃんと母ちゃんの頭の中にある最高の看取りとは「天寿を全うさせてあげる」ということだ。
 一分一秒でも長くそばにいて欲しいというのは人間のエゴなんじゃないか。そのために苦痛を伴う治療を受けさせて、それが本当にワンコのためになるのだろうか。
 重い病気にかかっても恐れず焦らず、天から与えられた寿命を全うできるよう、力を貸す。
 それが一番なんじゃないかな、と思う。

 最初のワンコの時は、みんなこれがわからない。
 逝かないでくれ、一分一秒でも長くそばにいてくれ。そう思うのは当然だ。

 でも、二頭め、三頭めと看取っていくうちにその考えは変わる。変わって欲しい。
 だって、ワンコたちが身をもって教えてくれるんだから。

 そんなわけで、『走ろうぜ、マージ』は、一番最初の犬、最愛の犬を失うときの父ちゃんの足掻きが描かれているわけだが、マージのおかげで、ワルテルを看取るときは心穏やかだった。もちろん、大泣きしたけれど。
 ソーラやアイセ、その後に飼うワンコたちを見送るときも、同じなのだろうと思う。
 楽しかった日々の想い出を胸に刻んで、天寿を全うさせてあげるのだ。

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  1. 2014/07/18(金) 14:49:07|
  2. Dog
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軽井沢で犬とともに暮らしています。 Canon EOS 7Dが愛機。レンズはそこそこ。

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Author:walterb
 かつては夜の繁華街の住人。
 今は田舎暮らし。
 ネオンライトも雨上がりの森も、同様に愛す。

 冬が好きなのです。

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