ワルテルと天使たちと小説家



 マージとワルテルは長い闘病の末に旅立ったので、身体も痩せ衰え、顔つきもげっそりしていた。
 けれどソーラは、ただ眠っているかのようで。
 その顔はあまりに突然すぎる死だったことを如実に物語り、父ちゃんの胸は押し潰されそうになる。

「ソーラ、頼むからもう起きてくれよ」

 何度そう語りかけたわからない。



 斎場へ向かう前、犬舎のスタッフが総出でソーラを花で飾ってくれた。
 ソーラにこんなに花が似合うなんて思ってもいなかった。
 綺麗に飾られるソーラを見ながら、父ちゃんはただ泣いていた。



 土曜の夜に、遺骨と共に軽井沢に戻ってきた。
 軽井沢は予定通りの雪。
 ソーラが喜ぶはずだった雪。


 冬の間はソーラがいつも先に寝て温めてくれていた父ちゃんのベッドがとても冷たい。

 その冷たさと辛さと苦しさと悲しさと寂しさに、凍えてしまいそうだ。


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  1. 2014/12/15(月) 09:30:04|
  2. Dog
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軽井沢で犬とともに暮らしています。 Canon EOS 7Dが愛機。レンズはそこそこ。

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Author:walterb
 かつては夜の繁華街の住人。
 今は田舎暮らし。
 ネオンライトも雨上がりの森も、同様に愛す。

 冬が好きなのです。

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