ワルテルと天使たちと小説家

マイテ(Maite)



 福豆ちゃんは、はじめて犬舎でお泊まりしたとき、ハンガーストライキを敢行した。
 たまたま犬舎に居合わせたうちの母ちゃんが手ずからご飯を与えたら、福豆ちゃんはハンガーストライキをやめてご飯を食べた。


 ソーラが逝った時、福豆ちゃんの子供たちは生後一ヶ月と少しになっていた。
 男の子二頭、女の子二頭。
 悲嘆に暮れる父ちゃんに、四頭のパピーたちは遊んで遊んでと誘ってきた。
 父ちゃんの目は次女に吸い寄せられた。頭部の白い毛が首の後ろまで流れていて、ワルテルを思い起こさせたからだ。

 トルネード。
 白毛の形から、父ちゃんは次女をそう呼んで遊んだ。

 でも、この子が新しい家族になるとは夢にも思っていなかった。


 いずれ新しい家族を迎えるにしても、それは成犬だと思っていた。
 不幸な子をレスキューするのもいい。

 だが、なにかの拍子に、トルネードを家に迎えるのはどうか、という話になった。

 母ちゃんと福豆ちゃんの縁。
 父ちゃんとトルネードの縁。

 きっと、そういう縁なのだ。
 それで、パピーを迎え入れることにした。

 ワルテル以来だから、11年ぶりのパピーだ。



15_0215_6.jpeg

 例によって、名前は母ちゃんが付けた。


 マイテ。
 Maite.

 バスク語で「愛」という意味だ。


 3月15日に迎える予定だった。3月15日はソーラの誕生日だから。
 しかし、犬舎にまたも子犬が生まれててんやわんや。
 マイテの面倒を充分にみてあげるのが難しいという状況になって、父ちゃんと母ちゃんは決断した。

 愛の子なんだから、愛の日に家に連れて帰ろう。

 それで、マイテは2月14日に軽井沢にやって来た。


 マイテはワルテルの同胎妹、エステルのひ孫にあたる。
 アイセとも親戚だ。


 全体としてはパピーの時のマージに似ている。
 でも、縦型の麻呂眉はワルテルにそっくりだ。
 賢いところはなんだかソーラに似ている。


 だが、我が家に来たほかの子たちとは決定的に違うところがある。
 でかい。
 まだ生後三ヶ月半なのに体重は21キロを超えている。
 三ヶ月のワルテルが11キロだったんだから、ほとんど倍だ。なんてでかいんだろう。

 その規格外の大きさと、11年ぶりの子育てに我が家はてんてこ舞いだ。
 トイレの場所はあってるのに、シートをめくっちゃったりほんの少しずれちゃったり。
 一日中シッコとうんちの始末に追われる母ちゃんはすでにノイローゼ気味だ(苦笑)。
 アイセもマイテを拒否して昨日は下痢をした(ソーラが来た時のワルテルとおんなじ)。
 父ちゃんは父ちゃんで「早く大きくなれ、大人になれ」とマイテの耳元で何度も囁いている。

 それでも、マイテを迎えてよかった。
 父ちゃんと母ちゃんとアイセは、マイテを新しい家族に迎えて新しい生活をはじめるのだ。

 みんなでマイテを幸せにしてあげよう。
 マージとワルテルとソーラが幸せだったように。


 みなさん、マイテをよろしく。



15_0215_12.jpeg


 ブログタイトルを変更しました。
 ワルテルとソーラとアイセとマイテと小説家、じゃあまりにも長いので。

 そもそもこのブログは「ワルテルと小説家」というタイトルではじまりました。
 その名は残したかったのと、ワルテルで検索をかけてくる人もまだいるかもしれないということで、
『ワルテルと天使たちと小説家』です。
 今後ともよろしくお願いします。

  1. 2015/02/16(月) 09:08:21|
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軽井沢で犬とともに暮らしています。 Canon EOS 7Dが愛機。レンズはそこそこ。

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Author:walterb
 かつては夜の繁華街の住人。
 今は田舎暮らし。
 ネオンライトも雨上がりの森も、同様に愛す。

 冬が好きなのです。

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