ワルテルと天使たちと小説家

凄いぞ、アイセ



 アレルギー性結膜炎で病院に行ったときのこと。

 アイセにとっては初めての病院だったのだが、診察台の上にも自分から乗り、獣医師が薬を点眼したり、目に光を当てたりしても、アイセはほとんど動じずにじっとしていた。

 これには腐るほどワンコを診てきた獣医師も、アイセが暴れたら取り押さえようと身構えていた看護師も目を丸くして、
「こんなにいい子、見たことがない」と感嘆した。


15_0429_13.jpeg

 その時、父ちゃんは超感動していた。

 父ちゃんも、アイセがふいに動いたりしないようにとお腹から背中に腕にまわしていたのだ。
 アイセはほんとに堂々としていた。
 目に光を当てられたときに一歩後ずさったぐらいかな。

 ほんとに立派ないい子だった。

 そしてそれは、アイセの父ちゃんに対する信頼の証しでもあった。


15_0429_14.jpeg

 胴にまわした腕からアイセの気持ちが伝わってくる。

 父ちゃんと一緒だから平気。
 なにかあっても父ちゃんが守ってくれるからぼくは全然だいじょぶ。

 ちょっと泣きそうになってしまった。

 ここの獣医師さんは、かつて、ワルテルとソーラを診てくれていた。

「本当にいい子」
 そう言って感心する獣医師に、父ちゃんはこう言った。

「ワルテルとは全然違うでしょ?」

 男尊女卑な男だったワルテルは、相手が女医と見るや舐めてかかって、よく、ぐいぐい身体を押しつけて獣医さんを部屋の隅に押し込んだのだ。

 獣医師はその時のことを思い出したのか苦笑した。


 まあそれはともかく。
 アイセの信頼には全力で応えないとなあ。

 立派だったぞ、アイセ。
 おまえも父ちゃんの自慢の犬だ。


15_0429_18.jpeg




  1. 2015/05/02(土) 09:36:02|
  2. Dog
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:8

カレンダー

04 | 2015/05 | 06
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -

プロフィール

軽井沢で犬とともに暮らしています。 Canon EOS 7Dが愛機。レンズはそこそこ。

walterb

Author:walterb
 かつては夜の繁華街の住人。
 今は田舎暮らし。
 ネオンライトも雨上がりの森も、同様に愛す。

 冬が好きなのです。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する