ワルテルと天使たちと小説家

蛍の光



 一昨日のこと、空が暗くなってから外に出てみた。
 そろそろ蛍が舞う季節だと思ったからだ。

 このブログをずっと読んでくれている人たちなら覚えていると思うけれど、ここ数年、我が家の近くでは蛍が一、二匹、舞う。
 もっと増えてくれれば写真が撮れるのになあと思いながら、しかし、毎年、飛ぶのは一、二匹だったのだ。

 我が家の裏の雑木林、その上の方で蛍が光ながら飛んでいるのが確認できた。
 家に戻り、母ちゃんに報告。

「今年も蛍が飛んでるよ」

 家中の明かりを消して、北側の窓から雑木林を眺めた。

「一匹、二匹、三匹……ねえ、これ、十匹以上いるんじゃない?」

 母ちゃんが言った。

 そのとおり、これまでと違って数多くの蛍が舞っていたのだ!

 父ちゃん、大慌てでカメラのセッティング。
 バスルームに突入して、バスタブに三脚立てて、窓を開けて、写真を撮った。
 本当なら、明るいうちに構図やらピントやらなにやら、全部セッティングを済ませておかなければならない。
 真っ暗闇の中での作業は難しいからだ。
 だが、そんなことは言ってられない。蛍に気づいたのは暗くなってからなんだから。

 懐中電灯でカメラを照らしての作業。
 蛍以外は真っ暗闇でピントもわからず、構図も決められず。
 もうとにかく「ままよ!」でシャッターを切った。

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 蛍が飛んでいるのは我が家の裏だけだ。そこには人工の小川が流れ、雑木林がある。
 他はどこもかしこも別荘が建っている。
 蛍が生息できる唯一の場所が、我が家の裏なのだ。

 父ちゃんは写真を撮り、母ちゃんはただただ蛍の舞を溜息をつきながら眺めていた。
 一時間はそうしていただろうか。

 家の中にいて蛍を鑑賞できる。
 その奇跡に、父ちゃんと母ちゃんはしばし感激した。

 どうか、裏の雑木林が開発されませんように。
 毎年毎年、蛍が飛んでくれますように。

 父ちゃんは、そう祈った。

 さて、今夜は、明るいうちからカメラをセッティングして、もっとちゃんとした蛍写真を撮れるよう、頑張ろう!


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  1. 2015/07/14(火) 08:41:41|
  2. 軽井沢 春夏秋冬
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軽井沢で犬とともに暮らしています。 Canon EOS 7Dが愛機。レンズはそこそこ。

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Author:walterb
 かつては夜の繁華街の住人。
 今は田舎暮らし。
 ネオンライトも雨上がりの森も、同様に愛す。

 冬が好きなのです。

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