ワルテルと天使たちと小説家

猫のいる家



 おれ、ディリゴ。
 去年の暮れにフルール家の群れに加わったメイン・クーンだち。

 気分のいい日で、おれ、二階でぐーすか寝てたち。そしたら、外が慌ただしくなって、見たことのない人間と犬たちがおれの
縄張りに侵入して来たんだち。

 犬たちを見て、おれ、緊張したち。
 一ヶ月ぐらい前、似たような姿の犬二頭がうちに来たんだち。
 そしたら、牝犬の方がいきなりおれに向かってきて「ワンワン!!」て吠えたんだち~。

 猫パンチで応酬してやったち。

 でもやつらの方が全然大きいし、面倒だから、やつらが我が家に滞在している間中、おれはずっと二階に引き籠もってたん
だち~


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 またあの時と同じことが繰り返されるのかと思うと、おれ、ちょっぴり憂鬱になったち。
 で、案の定、牝犬の方がいきなり二階に上がってきたっち。
「マンマイ」って呼ばれてた犬だち。

 おれは「シャ~っ!!」って唸って毛を逆立ててやったち。
 そしたらマンマイは「ごめんなさいなんだもん、怒らせつもりはなかったんだもん。ただ初めて会う猫だから興味津々だっただけ
なんだも~ん」って言って、下に逃げていったち。

 あれ?
 こないだの犬たちとは違うち。

 アイセって呼ばれてた雄犬も、おれに興味はあるみたいだけど、おれを尊重してある程度の距離までしか近づいてこないち。


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 しばらく二階からアイセとマンマイを観察してたち。
 どうやら吠えられることもいきなり襲われることもなさそうだち。
 フルール姉ちゃんも、アイセとマンマイがそばにいても怒らないち。

 そっと階段をおりてみたち。
 マンマイがおれに気づいて近づいてきたち。
 でも、やばい感じは全然しなかったち。
 だから、もうちょっと階段おりてみたち。

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 マンマイの匂い嗅いでみたち。マンマイもおれの匂い嗅いだち。
 全然OKだったち。
 おれは二階に戻るのやめて、ずっと一階にいることにしたち。

「遊ぶ? 遊ぶ?」
 マンマイが訊いてきたち。

「遊ばない。おまえみたいなでかいのと遊べないち」
 おれは答えたち。

 そしたらマンマイは「わかったんだもん~」って言ったち。


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 アイセは「ぼくは君のこと邪魔しないから、君もぼくのこと邪魔するなよ」って言ったち。
 おれは「わかった」って答えたち。
 アイセは猫みたいな犬だと思ったち。

 しばらくしたら、アイセとマンマイは一緒に遊びはじめたち。
 人んち来てなにやってんだよと思ったけど、とにかく、おれが嫌なことはしないってのがわかったち。
 だから、おれは二頭が遊ぶのを眺めてたち。

 一日目がすぎて、二日目がすぎて、おれは二頭がそばにいても全然気にならなくなったち。



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 あれは二日目の午後だったち。
 マンマイがおれのところに来て「ワンワン!!」って吠えたち。
 おれは動じなかったち。
 もうわかってたんだち。

 吠えてもそれはおれのことを襲うわけじゃないんだち。
「遊ぼうなんだもん、遊ぼうなんだもん」っておれを誘ってるんだち。

「だから、おまえみたいなでかいのとは遊ばないんだち」
 おれがそういうと、マンマイはそれ以上しつこく吠えないんだち。

 フルール姉ちゃんしかいない時みたいに、おれは好きに家の中を歩き回れるんだち。
 こいつらは楽なワンコだち~♪


 三日目の昼頃、アイセとマンマイは帰っていったち。
 やっといつもの我が家に戻って少しほっとしたけど、あいつらなら、また来てもゆるしてやるち~。

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  1. 2016/05/16(月) 08:33:44|
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軽井沢で犬とともに暮らしています。 Canon EOS 7Dが愛機。レンズはそこそこ。

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Author:walterb
 かつては夜の繁華街の住人。
 今は田舎暮らし。
 ネオンライトも雨上がりの森も、同様に愛す。

 冬が好きなのです。

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