ワルテルと天使たちと小説家

QOL

　先週末、また少しだけ雪が積もった。

　まあ、積雪ゼロよりましって程度だ。
　すぐに溶けてしまう。

　それでもアイセは満足そうに雪の上を歩き、美味しそうに雪を食べる。

　これ以上積もると歩きづらくなるしなあ。

　そんなに積もらなくてもいいから、もうちょっと頻繁に降って欲しいってとこかな。

　痛み止めを飲ませているおかげか、ここのところ、アイセは調子がいい。
　立たせてやれば、覚束ない足取りだが自分で歩き回るし、滑り止めのマットの上なら自分で立ち上がることもできる。
　食欲もがっつり。

　だからといって、痛み止めをずっと飲ませ続けるわけにもいかんのだが……

　もう１２歳を過ぎたのだ。長く生きて欲しいというより、辛くない日々、いわゆるＱＯＬに重きを置いてあげたいというのが
父ちゃんと母ちゃんの気持ちだ。

　歩き回るアイセを見ながら、「凄いよなあ、アイセは」と母ちゃんと感嘆する日々。

　アイセには感謝しかない。

寒波

　アイセはまあまあ元気です。

　先週はちょっと具合が悪そうで、病院に連れて行ったところ、股関節がじんわりと痛むようだということで、痛み止めを処方してもらって
様子を見ている。
　痛み止めが効いている間は歩けるし、立ってご飯を食べることもできる。

　具合の悪いときは寝たまんまで、父ちゃんが手ずから食べさせてやらないとならないんだが。

　それでも食欲はまだがっつりあるし、目力もある。

　しばらくはこんな感じで行くんだろうなあ。

　散歩はもうできない。シッコとウンチをすませたらもうおしまい。

　しょうがないから、運動不足解消のため、父ちゃんひとりで散歩している。

　以前は、すぐに疲れるアイセを車に残して、マンマイと一緒に散歩したものだが、そのマンマイももういない。

　寂しさが募るよ。

　写真の雪はもう溶けてない。

　せめて雪があれば、散歩できなくてもアイセはご機嫌なんだが。

　今夜から強い寒波が来る。

　大雪の被害が出そうな地域には申し訳ないが、雪を心待ちにしている父ちゃんだ。

　しかし、明日は寒くなりそうだなあ。

感染症

　土曜日の夕方、突然、アイセが立てなくなった。
　ご飯も食べないし、水も飲まない。

　その姿がマイテの最期の日に重なって翌日、病院に連れて行った。

　諸々検査の結果わかったのは、体のどこかで炎症が起きており、発熱、脱水症状を併発しているとのこと。

　点滴で補液と抗生物質を入れてやり、帰宅。
　昼ご飯と晩ご飯はいつもの半分ほど食べた。

　昨日も症状は変わらず。
　立てず、歩けず、飲まず、食わず。

　夕方病院に行って、もう一度補液。
　帰宅したら、ご飯を食べた。

　夜遅くになってシッコしたいと騒ぎだし、抱いて外に出してやると、たっぷりと放尿。

　今朝は補助してやると立ち、短いながらも散歩に行けた。

　やっと薬が効いてきたかなあ。

　外で写真を撮れるのもこれが最後かと思ったよ。